《ハノン》〜スケール*カデンツ*アルペジオ
引き続き《ハノン》です。
ハノンの教本の後ろには、
長調、短調のスケール、カデンツ、アルペジオが載っています。
↑こちらは、子供用《やさしいハノン》
そして、本物の方はこちら↓
《やさしいハノン》では、
スケール、アルペジオは2オクターブで、
本物は4オクターブです。
カデンツも音が増えます。
スケールとカデンツは、
バスティンの教本、テクニックでも練習しますね。
スケール、アルペジオは、まずはハ長調の2オクターブをしっかり身につけていただいて、進んでいきます。
《やさしいハノン》で、一通り練習したら、
今弾いてらっしゃる他の曲の調、
例えば《ブルグミュラー》や《プレ インベンション》の曲と同じ調を宿題に出しています。
本物のハノンの方へ進んで、4オクターブを一通り練習できたら、
次にアクセントを付けて練習します。
スケールは、
3音ごとに(3連符)
4音ごとに(1拍16分音符4つ分として)
7音ごとに(1オクターブを一つに感じて)、
アルペジオは、
2音ごとに
3音ごとに、
4音ごとに、
アクセントを付けています。
ここまで来ると、一週間の練習で、上記のアクセントでの練習を全部をやっていただいています。
そして、
写真の生徒さんは、アクセントに加えて、
★右レガート+ 左スタッカート
★その逆
もされています。
ハノンだけでも沢山のメニューですが、
淡々とこなしてらっしゃいます。
ここまでのハノンの取り組み方をまとめると、
《やさしいハノン》を始めて1〜20番をやっている途中から、後ろの2オクターブのスケール、カデンツ、アルペジオの練習も加えます。
そして、よし!となると、
本物のハノンに変えて、
21番以降から1曲+4オクターブのスケール、カデンツ、アルペジオが宿題になります。
こうして、各長調、短調の練習をずっと続けることで、どの調の曲にも抵抗感を無くし、
曲の中で臨時記号で調が変わった時に、
あの音階だから○調に変わってる、という事を理解できるようになります。
"わかって弾く" のと、"書いてあるから#にする"
と言うのとでは、曲の理解度が違ってきます。
そして、
カデンツを練習しておくことで、
曲の中の一区切りがどこかを理解できます。
そこに気づいているかどうかも、演奏の説得力に繋がります。
スケールやカデンツ、アルペジオで正しい指使いを習得しておくことで、
曲の中でのより良い指使いも自ずとわかるようになって来ます。
ブルグミュラーの曲の中でも役立ちますが、
その先のソナチネを弾く時には、
ハノンで練習している事のオンパレードになります。
楽譜を開いて、
ここ、ここ、ここにも!
という風に、
生徒さん達はびっくりされます。
つまりは、ソナチネを弾く頃には各調の準備ができている方が得!という事です。
ハノンさんの練習は、本当に役立ちますので、
前にも書きましたが、
続けることが大事ですね♪
娘達が使った《やさしいハノン》は、
いつの間にかこんな事になっていました(^^;
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