ピアノの基礎練、《ハノン》
指の練習のために、《全訳ハノンピアノ教本》を使っています。
写真の男の子は、左手を骨折中で、
右手だけを、"すごい頑張ってきた!" と言って、
2〜3番をとても速いテンポで明確なタッチで弾かれていました(^^)
ピアノを習ってらしたご両親様方は、
きっと多くの方が見覚えがございますね?
昔はハノンといえば、全音から出ているこの本が主流だったと思いますが、
今は子供達が取り組みやすいように、
子供用に編集されたものが数多く出版されています。
私も、自分の経験から、
ハノンにアレルギー反応を起こさないように、
先ずは子供用のものをお勧めしています。
中を見ると、
本物は、2オクターブ上がって下がる。
音は同じで子供用は、1オクターブ分です。
随分音符の圧迫感が違いますね。
そもそも、ハノンて何か…
1820年フランス生まれの、シャルル ルイ ハノンさん。
教会のオルガニスト、ピアノ教授としても名高く、
ローマの音楽院で作曲の名誉教授としても活躍されたそうです。
ショパン、リスト、シューマン達が活躍したロマン派時代、
ピアノの発達と共に、様々な技巧が生み出された時代です。
それまでは作曲家たちがピアノ(鍵盤楽器〜オルガンやチェンバロなど)を自作自演をしていましたが、
19世紀フランスでは、ブルジョワ階級の家庭でもピアノを置いて弾かれるようになりました。
ショパンはピアノ教師としても大人気だったそうです。
そんな時代にハノンは生まれ、活躍しました。
そのハノンが、
"5本の指を皆平均して訓練すれば、ピアノのために書かれた曲は何でも弾くことが可能になるはずです"
と言うことで、この、60の練習曲の教本を作りました。
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この、《ピアノの名人になる60練習曲》は、当時各国で大反響を呼び、音楽院の教授方はみな賞賛しました。そして、1878年の世界博覧会において銀メダルを受賞されたということです。
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(全音楽譜出版社 全訳ハノンピアノ教本 付記より)
だそうです!
ここ数年、ピアニストの中井正子さんがハノンの講座をされたり、
(音楽之友社から出ている白い表紙のハノンは中井正子さんが編集されたもので、生徒さん達に最近お勧めしています)
音楽雑誌でもハノンについて連載されています。
それほど、ピアノを思うように弾く為には欠かせない教本なのです。
子供達には、
例えば、
野球でも、試合ばっかりしないでしょ?
その前に、日々キャッチボールやバッティング練習、走る、その前には準備運動をするよね?
ハノンはピアノの準備運動なんだよ。
とお話ししています。
スポーツで身体を作るのと同じです。
手やら体幹の筋肉、柔軟性も必要です。
と言うことで、
ハノンを皆さんにしていただいている訳です。
更に幼い生徒さんには、子供用のハノンへの導入として、こちら。
続けることが大切です。
ハノンについては、引き続き日を改めて書かせていただきますね♪
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