イメージが湧いてくるかどうかの違い
昨日も暑い一日でしたが、
少し夕方の気温が落ちてきて、
ほんの少しずつ秋に向かい始めているのを感じました。
生徒さんたちは、
そんな気温の変化を気づいているかなぁ?
早朝や夕方になると鳴き出すヒグラシの声に気づいているかなぁ?
海や夏空の雲を眺めているかなぁ?
私は、
子供の頃は割と長閑な環境で過ごしていたので、
夏の大きな大きな入道雲を見上げたり、
冬の星空を見上げたり、
川を眺めに行ったり、
大雨の中、水が増した道をジャブジャブ歩いたり、
夏は黒光するほど焼け、
冬はいくつもの指が霜焼けになったり(するほど外で遊んでいた)、
一年中近くの田んぼが遊び場だった時もあり、
そんな自然の景色を見るのが今も好きで、心癒されます。
普段はピアノの部屋の窓から、
風に桜の花びらがヒラヒラ舞っているのや、
裏の木々が生い茂ってゆくのを眺めている時間がとても好きです。
作曲家も画家もデザイナーも、
自然の景色からインスピレーションを受けることが
多々あるそうですので、
演奏する側、観る側にもそのような感性が在る方が、作品により一層近づけますね。
在るピアニストの方が仰っていたことですが、
ヨーロッパでのコンサート前には必ずレッスンを受けに行かれた先生は、
そんなにもピアノはバリバリ弾ける方ではなかったのですが、(ピアニスト基準で)
作品の細部まで、言葉でイメージをお話しになられ、
そのインスピレーションから 自分の演奏がぐんぐん変わっていくのがわかったそうです。
もちろん、それを表現出来るテクニックをお持ちでないと、表現しようにも出来ないのですが、
逆に、テクニックは表現に活かせないと、
ただの運動能力に過ぎません。
芸術的視点から考えると、
どう表現するのが相応しいか?
という思考があってこそ、その能力が
本来のテクニックとなって作品に息を吹き込むことになる、
という事を他の先生も仰っていました。
練習していて、
ここをもっと、違った感じに…と思うけれど、
それが、では、一体どうすれば良いのかなかなかピンと来ずに悶々とする時があります。
レッスンを受けて目の前が開けたように感じるのは、
そういったモヤモヤが晴れる時です。
私も自分の中で、イメージを言葉にする作業をもっとやりながら、
生徒さんたちにも 具体的に伝えられる引き出しを増やしていきたいと思います。
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